駐日パレスチナ常駐総代表部
HOMEパレスチナ国のプロフィール>パレスチナの地理
Geography of Palestine
パレスチナの地理

歴史上のパレスチナは西アジアに位置し、北緯29.30度〜33.15度、東経24.10度〜35.40度である。パレスチナは西を地中海に接し、その海岸線は230キロにおよぶ。東はシリアとの国境が70キロ、ヨルダンとの国境が360キロであり、北はレバノン(およびシリア)と79キロの国境を共有し、南はシナイ半島とアカバ湾に接する。アカバ湾のターバから地中海のラファまでの境界線はおよそ240キロである。アカバ湾のパレスチナ沿岸は10.5キロである。
歴史上のパレスチナとレバノンおよびシリアとの国境は、1920年12月23日に締結された英仏協定に則り決定された。パレスチナとトランスヨルダン(当時の名称)との国境は、パレスチナ駐在英国高等弁務官とトランスヨルダンにより1922年9月1日に定められた。パレスチナとエジプトとの境界は、エジプトのカディーブ総督とオスマントルコ政府との間で1906年10月1日に締結された条約により決められた。

パレスチナは長方形をなし、南北の長さはおよそ430キロである。幅は北部で51〜70キロ、中央部で72〜95キロとなるが、南部ではほぼ117キロに広がる。さらにその先は逆三角形の形をして狭まり、先端は紅海に接する。

パレスチナの総面積は約27,000平方キロ(10,429平方マイル)で、その内704平方キロ(272平方マイル)がフラ湖、ガリラヤ湖と死海の半分に当たる水表面である。

この地方には幾つかの肥沃地域があり、主要な天然資源となっている。しかしながら水資源が豊かでなく、実質的には冬季の数ヶ月間に降るわずかな雨が全年間降雨量と言える。この地方の唯一の主要な流れであるヨルダン川は、ガリラヤ湖(唯一の大淡水湖)から極度に塩分濃度の高い死海へ向かって南へと流れる。

パレスチナの地勢

1. 沿岸地帯
2. 山間の平野を含む山岳地帯
3. アル・ゴール(リフト渓谷)、アカバ渓谷を含む。
4. ビール・エッサビエ(ベールシェバ)と砂漠地帯

沿岸地帯

パレスチナ沿岸は北のラスアルナクラから南のラファへと伸びる。アッカ湾を除くとほぼ直線である。この沿岸平野は3244平方キロで、幅は8キロからアッカ付近の16キロまで変化する。カーメル山の麓ではおよそ180メートルにまで狭まる。カーメル山の南ではまた10〜11キロに広がり、その先は不均一に続き、ヤッファ周辺では21キロにもなる。更に東方へ行くとガザ周辺では32キロになって伸び、ビール・エッサビエ地方に入り込む。

山岳地帯

山岳地帯は8,612平方キロある。中央山脈が国の真ん中を北から南へ走り、国土の3分の2を占めている。西側では白亜質と石灰岩の丘陵が沿岸平野の端から始まり、幅の広い浅い谷で高山とは区切られている。パレスチナ山脈はレバノン山脈の南部を形成し、ビール・エッサビエの北部で終わる大台地である。この台地は二つの部分に分かれる。すなわち北部はガリラヤ山脈として知られ、南部との分岐点であるマージ・イブンアメル(エスドラロンの谷)へ南方に向かって傾斜している。後者は国土の南方へ向かって伸びるセントラル台地で、この台地はナブロス山脈とエルサレム山脈に二分される。これら二つの山脈に切れ目はなく、一体化した自然を形成している。山脈は西へ向かって緩やかに傾斜しているが、東、特に死海を見下ろす地域では急勾配である。ガリラヤ山脈はほとんど玄武岩で形成されているが、南部山脈のような他の場所は石灰岩によって形成され、風化の度合いも異なる。

アルゴール(リフト渓谷)

この地域はヨルダンとシリアとの国境に接し、国の東部にある。ヨルダン川と湖がこの地域を北から南へと通っている。アルゴールは小アジアのトロス山脈に始まる大陥没地帯の一部をなし、シリア、死海、アラバ渓谷そしてアカバ湾へと南方へ続き、中央アフリカのビクトリア湖で終わる。この陥没は地殻の急激な亀裂によって形成された。アルゴールの北部はアルフラ平野と呼ばれ、幅は8キロ、面積262平方キロとなっている。北のガリラヤ湖と南の死海にまたがるこの地域はヨルダン渓谷として知られ、面積681平方キロである。
ヨルダン川、湖、死海

アルシャリアとしても知られるヨルダン川は、シリアとレバノンの国境の南方にあるジャバル・エッシェイク(ヘルモン山)の東西の麓の丘に水源を発する。バニアス、テル・エル・カディ、エル・ハスバニおよびエル・ブリゲイスの4つの水源を持つ。フラ湖は長さ5キロ、幅3キロ弱である。この湖は1958年に枯渇した。ヨルダン川はフラ湖から南へ、海面下210フィートからガリラヤ湖の北端まで海面下636フィートへと下降して流れる。その洋ナシ形の湖は長さが21キロ、幅12キロ(最大幅地点で)で、162平方キロの面積である。フラ湖は海面下212メートルにある。ガリラヤ湖を出たヨルダン川は引き続き南方へ流れ、死海へと注ぐ。ガリラヤ湖から死海までの距離は直線距離にしてわずか104キロに過ぎないが、川が非常に曲がりくねっている為、長さは194キロとなる。一般的にヨルダン川はその水流、曲がりくねった形状、浅瀬の為、航行可能な川ではない。死海(ロット湖としても知られる)はアルゴールの最低地に位置する。この長方形の湖は長さ76キロ、幅17キロ(最大幅地点)で、1,050平方キロの面積がある。高さ427〜457メートルの様様な山々が境界線を成している。死海の水面は海面下392メートルで、地球上の最低地点となっている。死海と呼ばれるのは、そこには生命が存在しないからで、その水は塩分濃度が極端に高い。

ベール・エッサビエと砂漠地帯

これは三角形をしたパレスチナの南方の部分で、その頂点はアカバ湾のアル ムラシャシュである。この地帯はガザとヘブロン地区の間、シナイ半島とヨルダンの死海南部との間にまたがる。この地域の面積は12,577平方キロ、すなわちパレスチナの総面積のほぼ半分に当たる。この地域の10,500平方キロ以上は砂漠で、アル・アウジャ、アスルージ、クルヌブを結ぶ線の南へ広がる。砂漠には東西にまたがって幾つかの丘陵があり、不均衡に広がる石ころだらけの平原が点在する。これらの丘陵の低斜面は岩と小石で覆われている。一部の点在する地域は風によって移動した砂で覆われている。
| Page Top |
Contact us
Copyright (c) 2004 General Mission of Palestine. All Rights Reserved.